2022年もまた、色々あった年でした。一つ私の心に大きな印象を残し、その後の活動に影響を与えたことがあるので、ここで紹介します。
私は顧客管理の導入を支援する立場ですので、皆さんが顧客管理を使い続けられるように工夫をしております。ある中小企業では、営業活動の履歴がなかなか入力されない部署がある課題がありました。ここまでは良くある話です。
各社員が入力できるようにするには、かつてのように評価云々や上司の怒号により推進するのは無理があり、毎週入力データを見て会議をすることであったり、入力項目の簡易化であったり、とにかく入力しない側の意見をよく聞く必要があります。
さて、優秀な営業社員がいつもITが得意であるわけではありません。
お客様の心をうまくつかめる営業社員は、ITが苦手だったりするケースはよくあることです。
この会社には顧客管理にデータをどうしても入れられない営業社員がいらっしゃいました。やはり営業成績が優秀な社員でした。なのでスプレッドシートで集計しているときはいつも数字が出ており裏付けもとれているのですが、顧客管理で集計すると数字がとれません。
ところがある月から突然綺麗にデータが入るようになりました。スプレッドシートと顧客管理の数値がきれいに一致しています。きっかけが良く分かりません。こういうケースは未経験だったので私自身も不思議な気持ちを抱えて数か月、現場マネージャーがそのからくりを掴みました。
実は、1人のITが得意な事務員が、各営業社員から紙の報告書を毎日受け取って、それを夕方、顧客管理システムに各アカウントでそれぞれログインして報告を入力していたのです!
これにはショックを受けました。ただその営業社員たちは、チャット機能はいつも鬼のように使っています。お客様ともLINEで日々交流してアポや商談を獲得していました。
ブラウザ形式の画面になっているシステムが苦手で、ただ上から下に流れる形式のチャットは、得意なのです。
それはどんなに入力項目を減らしても、操作性を良くしても、苦手意識があれば苦手なままですが、チャットであれば面倒を感じないということに、私は気づけていなかったということが分かりました。
そこから、顧客管理のZoho CRMとLINEを連携するサービスを思いついたのです。
私は、ユーザーへ寄り添う姿勢が足りていなかった過去の反省を踏まえて、よりユーザーフレンドリーでありたいという思いを込めた、こちらのサービスです。