スマートプラス株式会社
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中小企業の顧客管理・マーケティングのお手伝い

Zoho CRM「クライアントスクリプト」でテキスト項目の初期値を表示

2023/02/07 6:49 By 中山幸子

2023年は始動から珍しくZoho CRMの「クライアントスクリプト」や「関数」のコーディングをしていました。開発というやつです。

開業当初は、私自身がコーディングすることは全く視野になく、もし必要になっても外注する予定でした。

ご支援していく中で、皆さんとしては手軽に仕様を分かっている人にワンストップで対応して欲しいという気持ちもあるようで、私自身が手を動かすことにしました。


通常は、Zoho CRM導入の際、コーディングすることをお勧めしてません。やはり、せっかくのパッケージです。過去のユーザーからの声を元にしたノウハウが濃縮された仕様になっていますので、標準のテンプレートはやはり便利だと感じます。

そのまま使えば定期的にアップデートもされていきますので、時代に合わせた変更も必要ありません。


極力ツールの仕様通りに使うことをおすすめしたいのです。


とはいえ、どうしても業務の調整がつかなかったり、イレギュラーな使い方をせざるを得なくて、結果同じデータを2か所にコピペで入力するというオペレーションが出てしまうことや、効率化(ちょっとの効率化でも毎日繰り返す作業なので意義が大きい)といった場合は、「関数」や「クライアントスクリプト」といったコーディングをすることもあります。


今回紹介する内容は、コードを書くレベルとしては超過単な部類に入ります。1行で実現できますのでコーディング経験がない方でもすぐ対応できます。


何をしたかというと、見込み客や連絡先、商談などどこのタブでもいいのですが、新規作成画面を開いたときに「初期値をセットする」ということを行いました。


「選択肢項目」であれば下記のように「初期値」(最初に選択されている値)を決めることが出来ます。

(右上の歯車マーク→「タブと項目」→タブ名→選択肢項目「オプション」で)

しかし、この機能、テキストにはないようです。しかし実際はテキストに初期値が入っていると嬉しいケースもあります。

▼例

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・ほとんど東京都の取引先だから初期値を「東京都」にしてしまおう

・受注書の配送予定日は今日から1週間後を初期値でセットしておこう(日付項目への応用)

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そして「Cスクリプト」では、たとえば登録画面を表示した時にテキスト項目にセットする値を決められます。


作成時のクライアントスクリプトであれば、「既に値が入っているときはその値を優先し云々」といった面倒な処理を書かなくとも、

あくまでも初回に登録画面を表示した時の初期値を指定し、それは書き換えもできます。

ということが簡単にできます。

手順は2ステップです


①API設定をする(管理者) 歯車マーク→API→切り替えスイッチ「API名」→タブを選択して関連する項目のAPI名を確認

(API名は変更すると、既存の関数やクライアントスクリプトが動かなくなるので、分からない方は変更せず、名前をコピーするだけにしてください)


②クライアントスクリプトの設定

歯車マーク→クライアントスクリプト→タブを選ぶ 

今回の場合は下記のような設定になります。



 

書いたコードは例えば下記のような感じです。

このクライアントスクリプトが登録画面表示時に読み込まれることによって、画面表示段階で電話番号には「03-」が、都道府県項目には「東京都」がセットされるようになりました。

研修や設定支援、代行等も承っております。

あまりにも難しいのはできないので一度ご相談ください。


最初は設定をお手伝いしながら、最終的にはご自身の組織で運営していくことを目指す、自走支援もしております。

中山幸子