こんにちは。
スマートプラス株式会社の中山幸子です。
このブログでは、日々の仕事を通して見えてくる
「個性を活かした組織づくり」や「本音と仕組みをつなぐヒント」を
少しずつ言葉にしていきたいと思っています。
記念すべき第一回のテーマは――
「企業において“本音”を出せることは、なぜこんなにも大切なのか」
という話です
理念があるのに、なぜ空回りしてしまうのか?
「ホンネを出せる会社」と「ホンネが言えない会社」
【A社:ホンネが出せない会社】
A社は社員数30名の製造業。
掲げていた理念は「挑戦・変化・成長」。
しかし現場ではこうした声がささやかれていました。
「どうせ新しい提案をしても却下される」
「理念の話になると、社長が熱くなって正論だけ言ってくる」
「上司に気に入られた人だけが評価される」
何よりも印象的だったのは、ある社員の一言です。
「理念がどうとか以前に、自分たちの気持ちなんて誰も聞いてないですよ」
ここでは、“ホンネを出すこと”がむしろリスクになっていました。
理念は社長の頭の中にはあるけれど、社員の心には届いていない。
結果として、社員は受け身に、会社は停滞していきました。
【B社:ホンネを出し合える会社】
一方、B社は社員15名のITベンチャー。
理念は「“やさしさ”をテクノロジーに」。
特徴的だったのは、理念そのものが“話し合って育ててきたものだということ。
月1回の全社会議では、
「この理念、今の自分たちに合ってる?」
「もっとわたしたちらしい言葉はない?」
といった話し合いが毎回のように行われます。
ある時、入社1年目の社員が勇気を出してこんな意見を言いました。
「“やさしさ”って、なんかフワッとしていて逆にプレッシャーに感じてました」
すると、周囲は驚くどころか、「実は私もそう思ってた」と共感が次々に。
そこから「どういうときに“やさしさ”を感じるか」という本音トークが生まれ、
結果的に、理念の言葉をアップデートする流れになったのです。
理念が「お題目」ではなく、「みんなで育てる旗印」になっていた。
それが、ホンネが許される土壌の力です。
理念は、“理屈”ではなく“納得”で動く
理念やビジョンは、正しくあることも大事ですが、
もっと大事なのは、腹落ちしているかどうかです。
言い換えると、「私たちの言葉」になっているか。
それを実現するには、本音を出せる関係性と、
仕組みとしての対話の場づくりが欠かせません。
理念やビジョンは、正しくあることも大事ですが、
もっと大事なのは、腹落ちしているかどうかです。
言い換えると、「私たちの言葉」になっているか。
それを実現するには、本音を出せる関係性と、
仕組みとしての対話の場づくりが欠かせません。
では、どうすれば本音を出せる組織になるのか?
ポイントは以下のようなことだと考えています。
ポイントは以下のようなことだと考えています。
① 本音を出しても「否定されない」という安心感
上司のリアクションは、常に見られています。
意見が出たときに「それは違う」よりも「なるほど、そう感じたんだね」と
受け止めることが、本音を引き出す第一歩です。
上司のリアクションは、常に見られています。
意見が出たときに「それは違う」よりも「なるほど、そう感じたんだね」と
受け止めることが、本音を引き出す第一歩です。
② 本音が“可視化”される仕組み
1on1やワークショップ、対話ツールなどを使って
「言葉にする場」を日常の中に置く。
それが理念と現場をつなぐ橋になります。
1on1やワークショップ、対話ツールなどを使って
「言葉にする場」を日常の中に置く。
それが理念と現場をつなぐ橋になります。
③ 本音と仕組みがつながるプロセス設計
出てきた本音は、ただ「聞いて終わり」にしない。
業務改善や制度設計に反映することで、
「言っても意味ない」という空気を防ぎます。
出てきた本音は、ただ「聞いて終わり」にしない。
業務改善や制度設計に反映することで、
「言っても意味ない」という空気を防ぎます。
最後に:本音の出せない職場で、人は輝けない
誰かが黙っている職場では、本当の課題は見えません。
本音を出せない環境では、個性は発揮されず、組織は硬直化していきます。
逆に、本音が出せる場があるとき、
人は不思議なくらい生き生きと、自分の役割を見つけ始めるのです。
「個性が光る組織づくり」
それは、きれいごとではなく、本音と理念の接続から始まります。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
これからも、この場所で、日々の気づきを綴っていきますね。
それでは、また次回。
スマートプラス株式会社では、理念浸透・業務最適化・CRM活用支援などを通じて、
“本音が動力になる組織”を共に築いています。
経済産業省推奨資格「ITコーディネータ」保有者が、
現場に寄り添いながら実行可能な支援を行います。
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