こんなときに
Zoho・kintone・HubSpot・Salesforce、どれを選べばいいか分からない
比較表を見るほど、決め手がなくなっていく。比べる軸を、自社の側で先に決めたい。
よくある状況
比較サイトを見ると、どのツールにも「◯」が並んでいます。デモを見れば、どれもよくできている。営業担当の方は、それぞれの強みを丁寧に説明してくれる。
その結果、「どれでもよさそうだし、どれにも決め手がない」という状態になります。
比べ方が悪いわけではありません。比べる軸が、まだ自社の側で決まっていないだけです。
「何を管理するのか・誰が入力するのか・何がどうなれば成功なのか」は、CRM・顧客管理ツールを選びたいにまとめています。このページでは、そのうえでツール同士をどう比べるかを書きます。
4つのツールの性格
どれが優れているかではなく、どういう会社に向きやすいかの違いです。料金や機能はよく変わるので、最終的には各社の公式情報でご確認ください(2026年9月時点の整理です)。
Zoho CRM
費用を抑えながら、顧客管理・案件管理・メール・自動化までひととおりそろうツールです。同じ会社の会計や問い合わせ管理などのアプリとつなげて広げていけます。設定の自由度が高いぶん、最初の設計をしないまま始めると、項目が増えて使いにくくなりがちです。
kintone
顧客管理専用のツールではなく、業務のアプリを自分たちで作る仕組みです。顧客だけでなく、日報や案件、社内の申請などをまとめて扱いたい会社に向きます。自由に作れる反面、仕上がりは作る人の設計に左右されます。
HubSpot
Webサイトやメールからの問い合わせを育てて、商談につなげる流れが得意です。無料の範囲から始められますが、使う機能を広げると料金が段階的に上がります。
Salesforce
大きな企業でも使われている、拡張性の高い定番です。複雑な営業組織や承認の流れにも対応できます。そのぶん設計と運用に専門の知識が必要で、ライセンスと導入の費用も大きくなりやすいツールです。
比べるときに見る5つの軸
- 管理したいものの中心は何か(顧客か、案件か、問い合わせか)
- 入力するのは誰か(事務所のパソコン中心か、外回りでスマートフォン中心か)
- 社内に、設定を変えられる人がいるか
- つなぎたいほかのシステムは何か(会計、名刺管理、Webサイト、基幹システム)
- 3年間でいくらかかるか(利用料×人数、初期設定、追加の開発、保守)
特に5つめは、月額の比較だけでは分かりません。業務に合わせるための追加開発がどれくらい乗るかで、総額は大きく変わります。見積もりが膨らむ仕組みは顧客管理システムの見積もりは、なぜ最初に確定しないのかに書きました。
機能の数より、「使われない理由」を先に探します
機能の比較で大きな差がつくことは、実はあまりありません。差がつくのは、自社の人がそのツールを毎日開くかどうかです。
ですから比較の段階で、実際に入力する人に触ってもらいます。デモを見るだけでなく、自分たちの顧客を数件入れて、いつもの仕事の流れを一度たどってみる。そこで出てくる「これは面倒」「ここが分からない」という本音が、いちばん確かな判断材料になります。
私の立場について
Zoho CRMは、私がご支援する機会の特に多いツールです。そのうえで、特定のツールを販売する立場ではありません。ほかのツールのほうが合うと思えば、そうお伝えします。
場合によっては「今はツールを入れず、エクセルの持ち方を整えるほうが先です」とお伝えすることもあります。
私がお手伝いすること
- 比べる軸(管理したいもの・入力する人・成功の基準)の整理
- 候補の絞り込みと、各社への問い合わせ内容の準備
- デモやトライアルの見方と、現場の方に試してもらう場面の設計
- 見積もりの比較(3年間の総額、追加開発の出方)
- 選んだあとの導入計画と、定着の支援
ベンダーから提案が届いていて、比べ方に迷っている場合はベンダーの提案が比較できないもご覧ください。
このページを書いているのは 中山幸子(スマートプラス株式会社)です。
この場面について書いた記事
- ツールに業務を合わせる、に私は賛成です——ただし選ぶ前に見ておきたい3つの領域
Fit to Standard(業務をツールの標準に合わせる考え方)に、私は賛成です。ただ、CRMや会員管理システムを選ぶ段階で「合わせればいい」と軽く決めると失敗します。会計・会員管理・商談管理(SFA)で合わせやすさが違うこと、いま使っているツールだけを見て合わせると失敗する理由、選ぶ前にやる棚卸しとRFPの順番を、支援の現場から書きました。
- 顧客管理システムの見積もりは、なぜ最初に確定しないのか
CRMやSFA(営業支援システム)の導入で、要件定義のあとに開発費用が上がる。会計ソフトなら先に金額が出せるのに、顧客管理では出せないのはなぜか。競争領域と非競争領域という切り分け、概算見積もりと正式見積もりが分かれる仕組み、後から出てくるものの型、Fit to Standardを軽く決めてはいけない場面を、支援の現場から書きました。
- ツールを選ぶ前に決めておくこと
「どのCRMがいいですか」に答える前に整理すべき三つの問いと、その整理をベンダーに任せてはいけない理由。「こうですよね」に流されず、自社のスタンスを持って選定に臨むための考え方をまとめました。
ほかの場面
- RFPを作りたい
RFPを作る必要が出てきた。ひな形は拾えるが、自社の中身をどう埋めればいいか分からない。
- ベンダーの提案が比較できない
提案書が3社分そろった。金額も構成もバラバラで、どれが自社に合うのか判断できない。
- 業者が多すぎて全体が分からない
サーバー、基幹システム、ネットワーク、会計、複合機。気づけば6社も7社も関わっていて、役割も契約も誰も全体を把握していない。
- 顧客管理ツールを選びたい
顧客情報がExcelや名刺、担当者の頭の中に散らばっている。そろそろツールを入れたい。
- 会員管理システムを刷新することになった
会費の管理、研修の申込、名簿、委員会。ひとつのシステムに載っている業務が多すぎて、どこから手をつけるか決まらない。
- 基幹システムを入れ替えることになった
サポート終了が決まった。動いてはいるが限界が見えている。ただ、何から始めればいいか分からない。
- 営業が属人化していて見えない
誰がどの案件をどこまで進めているのか、月末にならないと分からない。担当者が辞めると、顧客ごといなくなる。
- 1社依存から抜け出したい
切られたら会社が終わる、という自覚はある。でも新規開拓なんてやったことがない。何から手をつけていいか分からない。
- サイトを更新したいが中身が決まらない
サイトが古いので作り直したい。ただ、制作会社に頼もうにも、何を載せたいのかが自分たちでも決まっていない。
- リードが商談につながらない
名刺もリストも溜まっている。メールも送っている。それなのに、そこから商談が生まれてこない。
- メール配信の成果が見えない
メールマガジンを配信しているが、仕事につながっている実感がない。続けるべきかどうかも判断できない。
- 顧客データが分散している
同じ会社がCRMに何件も登録されている。名刺管理と請求システムにも同じ顧客がいて、どれが正しいのか誰も分からない。
- 効率化が前に進まない
効率化を掲げて、手順もツールも整えた。それなのに、現場がなぜか動かない。
- 外部の専門家の必要性を社長に説明したい
現場は限界だと分かっている。でも社長は「今の業者に任せておけば大丈夫」。何をどう説明すれば伝わるのかが分からない。
- Zoho CRMを使いこなせていない
入れたときの設定のまま、だんだん誰も触らなくなっている。そのZoho CRMを、もう一度使える状態に戻したい。
- 補助金を使ってツールを入れたい
補助金が使えるなら、この機会に入れたい。ただ、入れたあとに困る選び方はしたくない。
- 顧客データの重複を片づけたい
同じ取引先が、2件、3件と登録されている。システムの入れ替えや連携の前に、ここで手が止まっている。
候補が絞れていなくても大丈夫です
検討中のツールや、届いている見積もりがあれば、そのままお持ちください。比べる軸を整理するところからご一緒します。初回のご相談に費用はいただいていません。